2009/07/10

これは参った!完全防音のイヤホンが必要だ!

著作権をはじめとする知的財産権は、極めて傷つき易い権利価値であり、それゆえ社会的に注意深く守っていかなければならない。

ところが、そうして守られている権利者によって、ときに、その既得権益を至極当然のものとして、社会への要求が無分別に行われることが往々にして見られるものである。

米国の権利者団体が主張していることはまさに、この無遠慮なケースに当てはまる。

 彼らに言わせれば、携帯の利用者が「着メロ」を鳴らす行為は、その度に権利者の著作権を侵害することになるとのこと。それゆえ、モバイル事業者に対して、携帯利用者による「着メロによる演奏権侵害」をおりこんだものとしての追加的なロイヤルティの支払いを要求している。

 このあきれた物言いは、要するに、携帯の着メロ音が不特定多数の人々に聴かれているため、着メロは一般公衆への演奏行為にあたるという、コメディアンでさえ思いもつかなかった見事な屁理屈である。

 さあ、皆、これからは、完全防音の密室が必要だ。我々のプライベートルームから一音でも漏れて、他人の耳をかすめようものなら、著作権侵害で訴えられる。はたまた、東京の混雑する電車内、イヤホンで音楽を聴く場合にも、半径50cm圏内で押し合いへし合いする我々にとって、完全防音イヤホンは必須になるだろう。…まあ、これはこれで電車内でのイライラが減るから良いのだが。

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