世界著作権サミット
6月9〜10日にかけて、ワシントンDCで世界著作権サミットが開かれた。世界中のコンテンツ権利者が集まってどうやってデジタル化された世界を生き延びるか、というようなことを話したようだ。
憲法違反と判断されたフランスのスリーストライク法をそれでも強気に推し進めようとするフランス文化相のChristine Albanelも演説する予定だったが、キャンセルされた。
議論項目は4つ。
1、コンテンツ業界の新しいビジョン
2、クリエーターや権利者が直面している問題
3、著作権業界の予報
4、クリエイティブエコシステムの確立
要はクリエーターが無料文化の蔓延するネットでどうやって報酬を確保していくか、ということだ。
全米映画協会副理事のFritz Attawayは、映画業界はもっとHuluのようなプロジェクトを推進していくべきだと語った。ただ違法ダウンロードを訴追するだけでは問題の解決にはならないと。
全米監督業協会のKathy Garmezyは、それでも訴追することに意味がないわけではないと話す。問題は権利者の利益保護ではなくて、創造行為の保護で、侵害は完全には断ち切れないことはわかっているが、クリエーターを殺すところまで行っては元も子もないとする。
スペインの権利者団体のEduardo Bautistaもそれがわかっていて、権利者側のこれまでの対応は十分な結果をもたらしていないことを熟知していて、その成果を考えれば解雇されてもおかしくないと話した。
上院議員のPatrick Leahy、John Conyers、Orrin Hatchなども出席し、フランスのアクセス遮断の制裁を含んだ法律の可決を自国でも可能にすべきだとの見解を示した。
結論として、違法コピーは甚大な危機で、止める必要がある、その策としてISPとの連携を強化していくこと、その上でHuluなど新たな仕組みを作っていくこと、などが出たが、目新しい議論はなかった。
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