2009/05/23

P2P人気ランキング

BayTSP、アメリカのP2Pモニタリング会社の調査による世界のP2P人気ランキングが発表されている。それによれば、世界のP2Pシステム利用の90%はBitTorrentとeDonkeyで占められている。当たり前だがWinnyの名前は出てこない。

eDonkeyは主にヨーロッパで利用されているようだが、ユーザー数の関係でダウンロードにかかる時間はBitTorrentの4〜16倍だ。動画投稿サイトなどのユーザーアップロードの頻繁なサイトに比べれば著作権侵害のボリュームはP2Pが圧倒的だ。それはそうだろう。無料コンテンツを手に入れようという確信犯なのだから。

国別著作権侵害数を見ると、スペインが1位で、2008年で2470万回、2位はイタリアで1920万回、3位がフランスで1790万回、4位がアメリカで810万回、以下イギリス、ブラジル、ドイツ、ポーランド、イスラエル、カナダと続く。この数字はBayTSPの契約するクライアントのコンテンツの侵害数であって、全体では恐らくこれの数十倍にもなろうか。

コンテンツ業界が仕掛ける広告モデルの無料コンテンツ配信サイトが今後は増加するだろう。BayTSPのCEO、マーク・イシカワもクライアントのコンテンツに収益をもたらすため、ビデオ投稿サイトと協力しているらしい。

フランスで可決されたスリーストライク法がもたらすネットアクセス遮断の被害者が一日1000人にもなるという予測も出ているが、P2Pユーザーを弾圧するだけではコンテンツ業界の苦しみは終わらない。HuluやiTunesのように「無料」にも勝てるモデルの構築が唯一の解決策だろう。

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