グーグルの世界征服
大仰なタイトルを付けたが、最近のネット業界のニュースを見ると、グーグルの動きがやたら目立つ。グーグルアース、Gメールの機能拡大、ブック検索、グーグルニュースの次の動き、韓国政府との摩擦、と話題は事欠かない。
事実、グーグルの検索サイトとしての世界のシェアは50%を優に越え、150カ国以上でサービスを提供しているし、広告収入はとどまることを知らない。気分的には世界征服としても間違いはない。
作家に契約合意期限を設けたブック検索の件で、アメリカ司法省は独禁法に抵触する可能性の調査に乗り出した。かつてマイクロソフトが独禁法で訴訟されたが、グーグルのブック検索はまだそこまでではない。契約合意はグーグルに独占的に世界中の作品で利益を生み出すとの批判が噴出するなかで、その批判が司法省内で共鳴されたとニューヨークタイムスは書いている。
10月に提示された合意契約の内容は、ブック検索で得た利益をグーグルと作家と出版社で分割するのが柱だが、それでもグーグルはネット上で出版する権利を独占するわけで、独禁法に抵触すると判断される可能性は大いにある。
グーグルはすでに出版物のデータベース化に着手しており、新たなブック検索サービスを始める企業は同様の訴訟案件をクリアするまでに数年を擁するためグーグルに勝てる見込みはほとんどない。よってグーグルのひとり勝ちとなる。
ニューヨーク連邦裁判所は契約合意期限の5月5日を4ヶ月延長することを決定した。日本でも文芸家協会が作家約2,200人がすでにデータベース化された作品の削除を求めていることを明かした。
更にドイツでは作家ら1,300人が許可もなく作品をデータベース化されたことに憤っている。ドイツの政治家も懸念しているという。
40カ国語で700万冊。グーグルの目論みは今後どうなっていくのか。

0 件のコメント:
コメントを投稿
登録 コメントの投稿 [Atom]
<< ホーム