2009/04/16

アナログな海賊版制作

シカゴで映画館にビデオカメラを持ち込んだとしてヒスパニック系男女が逮捕されたらしい。アメリカ映画業協会(MPAA)の談話として、ほとんどの海賊版はこうしたアナログな方法でコピーされると紹介している。世界での主な侵害ツールはP2Pばかりではないようだ。

インターネットのアクセスがあり、ウェブに精通していればわざわざ危険をおかして映画館にビデオカメラなど持ち込まないだろう。またそうして撮られた作品は手ぶれや明るさの問題から品質が当然落ちるだろうし、そんな作品を見るぐらいなら数百円出してちゃんと見た方がいいと思う。

インターネットアクセスは先進国に住んでいれば最早当たり前だが、発展途上国では事情は大きく違う。海賊版と言えば中国が有名で、実際侵害も深刻なようだが、所得格差の激しいメキシコやブラジルなどでも同じだろう。先進国であるアメリカは所得格差が激しく、また中南米からの移民(違法入国も含めて)はアパートに寿司詰め状態で生活をスタートさせることが多い。シカゴで逮捕されたヒスパニック系(おそらくメキシコ人)も、そうした底辺の客を相手に路上で小銭を稼いでいたのだろう。或いはメキシコで捌いていたか。

アメリカでは映画館で映画を見ても日本のように高額なチケット代を払わない。アパート鮨詰め状態の生活でも、無理なく映画を楽しめる。パクリが文化とまで言っても過言ではなさそうな中国人とは違って、彼らは品質の悪い違法な路上海賊版にそれほど入れ込まないのではないかと思われるのだが。実際、そうして手持ちのビデオカメラで撮影された映画は、中国のサイトなど見るとよくアップされていたりするが、日本人の感覚からすれば見れたものじゃない。画質が悪い、だけにとどまらない。

そういう感覚からすれば、映画館でアナログな方法でコピーされた海賊版がそれほど被害をもたらしているというのは感覚的に違うような気になるのである。

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