スリーストライク法
フランスは今週、インターネット著作権侵害対策法案、いわゆるスリーストライク法を否決した。違法にネット上で著作権を侵害したユーザーに対してISP(インターネットサービスプロバイダー)は段階的にそのユーザーのアクセスを制限するという革新的な法案だ。
可決はすでに決定項で、可決すれば著作権侵害に悩まされてきたコンテンツホルダーにとってみればこんなにいい法律はない。考えてみれば当たり前のような制裁で、何故今までこのような法律が作られなかったか不思議なくらいだ。
著作権侵害行為はネット上では日常茶飯事で、多くのケースで侵害されたコンテンツホルダーは泣き寝入りを余儀なくされてきた。コンテンツホルダーよりの法律を用意しているアメリカのDMCA法でさえ、完全には違法ユーザーを制裁することはできていない。
強力なハリウッドロビイを持つアメリカではなく、フランスでこのような極端にホルダー側の味方となる法律が可決されようとしていることは注目に値する。アメリカではフェアユースの精神を盾にユーザー側の権利を主張する声が小さくない。よってフランスで可決されたスリーストライク法がすぐにアメリカに持ち込まれるとは考えにくい。アメリカの出方次第で世界の趨勢が決まるだろう。
ISPの責任の緩い日本なら、この法律は大歓迎だ。EU加盟国の今後の出方に注視したい。
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